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2011年6月24日 (金)

ベートーヴェンの世界

悲しいことに、あまりにベートーヴェンを学生の試験などで聴きすぎたせいなのか、好き好んでベートーヴェンを弾かない私です。
また、構築性が面白いのであって、メロディが美しいというわけではないベートーヴェンは、どうにも手に負えないと感じることが多く、自ら進んで手をつけようとしていない状態です。

熱狂的に弾きたい、と思わないのは、何のせいなのか、名演奏を聴けばベートーヴェンへの理解が深まって弾きたいと思うようになるのか・・・・。
そんな思いで、小菅優さんのベートーヴェンのソナタを4曲弾くという演奏会(ノバホール)に出掛けました。
コンクール歴など必要としない、世界にもう羽ばたいている小菅さん。

ベートーヴェンのソナタ、16、17、18、28番というプログラム。

立て続けにベートーヴェンを聴いたらどうなるか、しかも、ピアノが持ち込みでなければ、あのスタインウェイで弾くのは、決していい条件とは言えないだろう、と会場のピアノを去年弾いて苦労した私は思っていました。

小菅さんは、16、17、18を繰り返しも入れて、続け様に弾いてしまわれました。
19時に始まったコンサートは20:25に休憩となりました。

そして、休憩後に28番を弾かれ、アンコールには、リストのスペイン狂詩曲!

何よりも強く思ったのは、並々ならぬ才能の持ち主だということ。
構築性や、アイデアが、新鮮で、いろんなことを超越しています。
うまいとか、弾けるとかいうことをもう通り越して、ベートーヴェンを浮かび上がらせようとしている彼女の意気込みはすごかった。
もちろん技術はすごいのですが、それが、技術だけに走らないので、余計にすごい・・・。
考えに考え抜かれた音楽作り。
この若さで、この深さ・・・・。
もう天才の部類に入るピアニストだなぁと思いました。

3曲の続き番号で作品を並べた意図もよくわかりました。
ベートーヴェンの実験・・・、試みが見えて来ました。

ベートーヴェンもきっと天国で微笑んでいることでしょう。

舞台では元気で気さくな印象がありますが、演奏を終えられてロビーにサイン会のため、姿を表した小菅さんは、やはり、非常に思索される方のような印象を受けました。
偉大なピアニストがここにいると思うと、近くにいるということがあまりに貴重な出来事に思われ、サイン会の列に私も並んでしまいました!

herzlich(心より)と書かれてから、お名前を書いてくださいました。
ますますのご活躍をお祈りします。

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