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2020年6月 3日 (水)

シューマンコンクール1989④

[6月3日]眠れぬ夜

 

ツヴィッカウまで来る途中のミュンヘンで乗り換えの時、ホームの端から端までトランクを引っ張ったせいか、腕の筋肉痛が昨日今日と酷い。
 
天気が一日のうちに何度も変わる。いつも傘を持ち歩かなければならない。

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ツヴィッカウは排気ガスが酷い。排気制限がないのか、物凄いガスが空気を汚す。
 
コンセルヴァトワールへの行き帰りはそろそろと気をつけて歩いている。
日本の何十年前という感じのポンコツ車(?)が勢いよく走っている中、事故に遭わないように、怪我をしないようにとても神経を使う。
 
コンセルヴァトワールでは時々良いピアノに巡り会える。
部屋番号18のピアノは古いけれどスタインウェイのO型で、その部屋を予約するために私は7時に早起きする。
ソ連の参加者で16才のメルニコフ(彼は3位に入賞した)にはお父さんが付き添っており、そのお父さんは毎朝6時半に起きて、ソ連の6人の参加者全員分の部屋の予約に行くのだ。
 
ソ連軍団(?)はあまり他の国の人と接触しない。食事も彼らだけで固まってとっている。
メルニコフはパパ同伴だが、18才のミハイヨはママ同伴だ。何となく異様な感じ。
 
明日の本番を控えた私は今日は練習を終えたら早くベッドに入って休むつもりだった。
ところが同室のAさんが、今日弾く日本人のBさんの予選を聴きに行くと言って出ていったきり、夜11時になっても戻らない。
9時半には終わっているので10時にはホテルへ戻って来られるはずなのに。
 
私は慣れない東ドイツの町でAさんの身に何か起こったのではないかとハラハラして眠るどころではなくなってしまった。
眠らなくてはと思うのに神経が昂る。
結局Aさんは夜中の0時に「Bさんと飲んでたの」と、酔っ払いながら戻って来た。
不愉快極まりなかったが早く忘れようと布団にもぐった。
 
筋肉痛に街の排気ガスに寝不足・・・。とにかく明日いい状態にするには休養が必要だ。
いいことが起こっても悪いことが起こっても全て神様の計らいなのだと自分に言い聞かせながら寝付こうと努力した。
どんなに状態が悪くても、明日は弾かなくてはならないのだ。
  
つづく

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