シューマン コンクール1989②
[6月1日]献花とF・ディスカウコンサート
第1次予選は今日からかと思っていたら、どうもそうではないらしい。
16時からシューマンの生家でセレモニーがあるとのこと。
1次予選は明日からのようだ。
それまで自由なので練習をしようとコンセルヴァトワールに行ったがグランドピアノのある部屋はひとつもあいていなかった。
みんな朝7時に予約に来たそうだ。
明日は朝早く予約に来ようと思い、仕方なくこの日はアップライトピアノでの練習となった。
16時になると皆シューマンの生家に集まった。
一階はサロンになっていて、ちょっとしたコンサートができる空間になっている。
二階は展示室で、自筆譜や肖像画、シューマンの使ったピアノが置かれている。
(シューマン の生家)
委員長の挨拶の後、参加者全員にカーネーションの花が一本ずつ手渡された。
これからみんなでシューマンの銅像へ花を捧げに行くのである。
シューマンの生家を出て、ぞろぞろと長い列を作りながら公園内のシューマンの銅像前へと歩いていく。
シューマンは椅子に腰かけ、左肘を背もたれに乗せ、その手で頭を押さえている。
近くで見ると、その目は夢見るようにうっとりとしている。
椅子の下には彼が文学青年であったことを物語るように、数冊の書物が積み上げられている。
皆、カーネーションをその銅像の前に捧げる。
どのコンクールもそうであるが、このシューマンコンクールも彼の偉業を讃え、後世に永く伝えてゆくため行われるのである。
シューマンを愛するこの土地の人たちが4年に一度の大きな行事として捉えていることがひしひしと伝わってくる。
夕食の後、オープニングコンサートがあるという。
本選会場のコンツェルトハウス"ノイエ・ヴェルト"で、フィッシャー・ディスカウによるシューマンの歌曲が聴けるというのだ。
参加者全員にチケットが配られたのだが、ここでディスカウを聴けるなどとは夢にも思っていなかったのでとても感激した。
満員のホールで、自己の全てを音楽に捧げたようなディスカウの歌が聴衆を魅了し、アンコールは6曲、30分にも及んだ。
このコンサートを聴くことができただけでも来た甲斐があったというものだ。
ホテルに戻ると演奏順が貼り出されていた。
第1次予選は1日7人ずつ6日間にわたる。結局受けるのは42名。
私は3日目に弾くことになった。
明日は様子を見に、何人か聴きに行ってみよう。
私は3日目に弾くことになった。
明日は様子を見に、何人か聴きに行ってみよう。
つづく
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