リサイタルちらしできました。
滅多に弾かれない長大なソナタ、メトネルの「夜の風」は20世紀最大のソナタとも言われています。
滅多に弾かれない長大なソナタ、メトネルの「夜の風」は20世紀最大のソナタとも言われています。
愛知芸大の試験も近づいてきました。皆さん、最後の追い込みにかかっています。
ここぞという時に集中しなければならない難しさ、そして集中には限界があり、そのタイミングをうまくもっていくことの難しさ・・・。
一言で「集中して」とか、言うのはたやすいですが、予想されない出来事はたくさんあります。
特にピアノは1台1台違うので、普段弾き慣れている楽器とは限らない、部屋の響き具合、自分の体調・・・。どんな場合でも自分の全精力を傾けて対処していかなくてはなりません。
いい演奏をしたいと願えば願うほど緊張も大きくなります。
そして、そういう難しい局面に直面したとき、本当に人は自分の弱さに直面し、道のりのあまりの遠さに愕然とするのではないでしょうか?
私の周りには素晴らしい演奏をなさりながら、大変謙虚な方がいらっしゃいます。
きっとそこまで到達してもまだ、先の道のりがあることをご存知なのでしょう。
そういう人は、優しいです。ただ優しいだけでなく、厳しさがありながら優しいです。
でも「完全なもの」なんてないのでしょう。
また完全を求めても人は人であるが故に「完全」には到達できません。
せいぜい「よりよい」ものを目指すといったところでしょうか。
私はフィギュアスケートを見るのが結構好きなんですが、オリンピック代表になれるかどうかの大事な試合で鈴木明子選手に試合の前にコーチが「かこつけるな」とおっしゃったそうですね。
いい緊張はなくてはいけませんが、不必要な過度な緊張は禁物です。
それをほぐす素晴らしい一言だと思いました。
その個人個人にあった、よいメッセージを贈れるような先生になりたいものです。
シルク・ドゥ・ソレイユの日本公演、Corteoに行きました!!
春休みだったので、娘にみせてやりたいと思い、原宿まで足を伸ばしました。
いやぁ、期待を裏切らない公演でした。
これだけ、完成度の高い演技をするには、普段のたゆみない努力と、コンディションを整えるある意味、禁欲的な生活が求められるでしょう。
ブラボ〜〜。
帰りは代々木公園でまだ少し肌寒い中、開きかけた桜を鑑賞しながら、サイクリングを楽しみました。
弾いて参りました!終わりました!
ちょっぴり奇妙なコンサートでした。なぜかって?
実はもう一人、急遽伴奏を頼まれていたF氏と、分担しながら弾いたのです。歌手のMさんの強いご希望で、曲順もその場で予定していた曲順を入れ替えたりしたもんで、ずっと二人のピアニストが袖に控えていた訳なんです。
コンサートで同業者(ピアニスト)に会うことはあまりありません。ですが、今日は私にとって初対面のF氏と共に、歌手のMさんをサポートしようという連帯感が生まれまして、結構ハラハラドキドキしながらも楽しんできました。
今はいろんなことがあったんで、頭痛がしています。でもコンサートの後って興奮して寝られないことが多いんですよね。
歌のMさんとのコンサートも迫ってきましたが、Mさんが直前にテノールの中村健先生にきいていただきたいわ〜と、おっしゃり、きのうは中村先生のところへおじゃまさせていただきました。
歌の方の伴奏で歌の先生のレッスンを受けるのは、留学以来のこと、それも日本語で日本歌曲となると、興味津々、いやぁ、面白かったです。
発音や、言葉のイントネーションと音の高低の関係など、丁寧に教えていただきました。中でも「〜〜です」という時、「す」を「s」にするか、「su」にするか、これは、関西、関東でも違いますしね〜。
「斑猫」という曲は今回のプログラムでは、かなり伴奏も活躍するので、弾き応えもあり、練習を積んできた曲ですが、中村先生の奥様で亡くなられた邦子先生のCDがあり、「邦子はどう歌っているかな」と先生がその場でそのCDをかけてくださいました。その透明で張りのある美しい声に私は感激!レッスンも勿論ですが、これをきかせていただいただけでも来てよかった〜と思うほどでした。
先生は「僕はあんまり聴きたくないんだけどね」とおっしゃっておれらたのは、あまりに美しく素晴らしい邦子先生が今はいない、ということを突きつけられて悲しくなっておしまいになるからでしょう。
中村先生のレッスン室はぬいぐるみが聴衆のように飾られていたりで、かわいらしいお部屋でした。脇役でお伴させていただきましたが、素晴らしい体験でした。
これから少しおさらい練習をして、コンサートのため京都へいきます。
どうした運命のいたずらか、面識のない関西の歌手からお電話いただき、コンサートの伴奏の代役をひきうけることになってしまいました。コンサートまでは2週間。よりにもよって全部、経験のない曲ばかり。しかし、ちょうどそのコンサートの日が娘がスキーキャンプにいって不在なので、私、動ける!という単純な理由だけで引き受けてしまったのでした。
断れる予定はすべてキャンセルし、猛練習が、始まりました。
おととい、きのう、と歌手の方と合わせをやってみて、割と合わせることには自信のあった私ですが、人生それほど甘くない!お互いの信頼関係を作るに至らないまま、不慣れな歌曲伴奏に取り組んだ私には前奏、間奏、至る所に事細かな指示が・・・・・。何度か合わせていただけたらタイミングもあわせられるのですが、その歌手さん曰く「声の調子が悪いのでそういう時には何度も歌えない」と理屈、言葉での説明を延々ときくハメに陥ってしまいました。まぁ、この曲の経験があればこんなことはないのでしょうが、自分のパートだけできてもだめなんですね。一緒に歌っている気持ちになってやらないと。
そんなわけで、きょうは歌のパートも口ずさみながらの練習です。事細かにやっていると、曲の一音一音の意味、美しさがわかってきて、感動しています。
なんだか大変な中にいると、ふと、一人お昼ご飯を食べているときに、「神様、今日の糧をありがとうございます」なんていうしみじみした気持ちにもなってしまいました!
さあ、また練習だ!
そしてもう少ししたら何にも関係ないという顔で娘が帰ってきてポワ〜ントした穏やかな時間がやってきます。
先日18日、茨城県立文化センターまで、フジコ・ヘミングさんのピアノを聴きに出掛けてきました。テレビで見聴きするフジコさんはとても個性的、一度実演を聴いてみたいと思っていました。
黒の網タイツにミニスカート、その上に白黒の水玉模様のマントのようなものを合わせた衣装で、ゆっくり登場。年齢はわかりませんが、ほんの少し大丈夫かなと思ってしまいました。
演奏はやはり、人生の辛苦を経験し尽くした人からでないと聞かれないような、魂の叫びのような演奏でした。ところどころオーケストラと合わないところもありましたが、まあ大きな破綻はありませんでした。フジコさんの演奏が多くの人を魅了し、クラシックを聞いたことない人がコンサートに足を運ぶようになる現象は素晴らしいと思いますが、聴衆としては、田舎者というか、楽章ごとに入る拍手、ペットボトルの入ったビニール袋をガサゴソ常にさせている人が近くに居て、都心の会場ではあり得ないことがありました。残念です・・・。
ロビーではフジコさんの絵もたくさん売っていましたね。私は彼女の絵も大好きです。素敵な絵はがきを買いました。母は額に入った絵にも魅せられ、購入していました。
7歳の娘は「コンサートは嫌い」と言ってあまり嬉しそうではなかったのですが、やはりフジコさんの魔力も猫に小判だったようで、途中から寝ていました。会場の音響も今ひとつだったので、音に包まれるという風ではないのが残念でしたね。まあ、初めていった会場だったので、仕方ありませんが。やはり東京のいいホールで聞くべきでした。
フジコさんの演奏は、仕事だからとか、お金のためだからというのではなく、とにかく人生がかかっているような演奏でした。多くの人を魅了するのもそういう点でしょう。
お元気で長く活動を続けていただきたいです。
今日は愛知芸大に出勤。早朝4時半起きにも大分慣れてきました。日が長くなってきたので朝、暗くないといい気分になりますね。得したような・・。
大学の帰りに音楽会へ。東京オペラシティのリサイタルホールで、イェルク・デムス氏のリサイタルがありましたので。実は音楽会へ行くのも本当に久しぶり、そしてリサイタルホールも初めてなのでした。
80歳を越えるデムスさん、80歳を超えてこんなプログラムどうやって弾くのかしら?と興味津々でしたが、案外さらっとテンポも早めでした。この年になると余分なものが削ぎ落とされてくるんでしょうかね。アンコールも4曲も弾いてくださって、恐れ入りました!この気力には本当に脱帽です。最後には舞台に立つデムスさんが本当に幸せそうに見え、長くピアノを弾いていくということは素晴らしいことなんだなと感じ入りました。そして私もまた長く弾けるようにならなければ!と思ったのでした。
継続は力なり!ですかね。
子育てで中断の多いこのごろですが、サハロフ先生もおっしゃっていた「とにかく弾き続けていくことが大切ですよ」というお言葉も思い出しました。
秋は芸術の季節、演奏会も多いですねぇ。
きょうは、新百合ケ丘に藤原歌劇団によるオペラ「蝶々夫人」を見にいきました。オペラはザルツブルク留学時代にウィーンになんどか見にいきましたが、実は日本で見るのは初めてです。
プッチーニのこのお涙頂戴のオペラは嫌いな人もいるかもしれませんが、私は好きです。ラ・ボエームもトスカも大好き。蝶々夫人は日本でみるのは演出的にも正解でしょう。
歌の世界のことはあまりわからないので、歌手の方の名前もよくわかりませんでしたが、大変満足いく内容でした。もう、蝶々さんの一途さが、切々と伝わり、涙がポロポロとこぼれました。お話なんですから「なにも、自害しなくたって〜」と冷静に見ることもできるかもしれませんが、そこは、プッチーニの素晴らしい音楽で思わずこの世界に引き込まれてしまうんですねぇ。本当に大泣きする寸前でした。いやぁ、行ってよかったですね〜。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最近のコメント